陽だまりのようなカップルは10組の内、おそらく1組
ぐらいでしょう。
それぐらい夫婦というものは難しいのが、
現実です。
最初の2年ぐらいは、申し分なく幸せですが、いつしか
機能不全のように感じられる時はやってきます。
結婚式の後に幸せのバラが咲き誇るというのは
妄想なのです。
実際には、最大に咲ききったバラの花が
ひとひら、ひとひら散り始めるのだと理解していれば
大丈夫だと心得ましょう。
そのバラが散り終わった後にはいよいよ修行が始まります。
これこそが、夫婦の本番です。
夫婦仲が一度、崩れればその後、悪い連鎖が不思議に
起こってきます。
無駄にお金が流れたり、職場の人間関係や
子どもたちのこともうまく行かなくなるなど
不快なストレスに囲まれます。
かつては私の家族も、大事な行事や子どものイベントが
近づくと決まって「こと」が起こっていました。
以前、家族で3日間の旅行をしたことがあります。
それこそ家族揃っての旅行は初めてだったので
ワクワクして出発しました。
ところが、些細なことから夫婦喧嘩がエスカレートし、
険悪ムードに。
傷ついた私はずっとホテルの部屋にこもり、ベッドに
倒れ込んで、泣いてしまいました。
すべてが台無しになったショックにやりきれない
気持ちになったのです。
子どもたちも、とばっちりを受けて
かわいそうなことをしました。
その後、夫婦の本質を学び、そのすべてを知って
みれば、すべてが見えてきたのです。
そもそも、結婚とは人間磨きそのものです。
まずは、あなたの配偶者は先生なのだと
思ってください。
一番、苦手なタイプの先生かもしれません。
私が
「夫婦は人生の修行場です」
と説明しますとクライアントさんは、意外にも
すんなりと納得します。
「ええ、そうなんです!夫は私にとって
一番手ごわい相手です」
「いつも、夫に対して緊張して、ぎこちなくなるんです」
言われてあらためて、考えると
「ああ、やっぱりそうか!」と納得するのです。
完璧な人なんていないのだから、当たり前なんです。
成長したら「幸せの生産工場」になれます。
私もこれを知った時、これはヤバイ!と
抵抗しつつも、心のどこかで納得している
自分がいました(笑)
でもいったん、これを受け入れると夫婦は
深みを増し、新たな向き合い方が
できるようになります。
修行というからには決して楽なものではありません。
熾烈を極めることもあるでしょう。
しかし、宇宙はあなたが越えられないような
試練は決して与えることはありません。
夫婦はたまたまとか、でたらめに
出会っていることは絶対にないのです。
その人の身の丈に合ったものが与えられます。
人間は生来、進化成長したいという本能を
持っています。
他人はあなたの成長なんてどうでもいいので、
あたりさわりなく付き合ってくれるでしょう。
距離を置いたり、関係を切ることもできます。
しかし、夫婦は違います。
自分の成長のための最良の相手なので
ダイレクトに自分の課題を突き付けられるのです。